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長屋の軒先でちょいとドカベン萌談義。
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いわき東高校が負けた時、ドカベンて残酷な漫画だなー緒方を勝たせてやらないんだ、かわいそうだな、と思ったんですが、今考えると逆に「ベースボールを愛する」以外の余分な理由があったが故に彼らは負けたのかもしれないなと、思ったりしてます。

山田、岩鬼、殿馬、里中はどうして甲子園に行きたいんだろう、どうしてああまでして甲子園優勝のために必死になるんだろう、とたまに不思議に思うのですが、たとえば他の漫画だとその辺の個人的な心情が描かれることが普通は多いと思うんですよ。それに他チームのライバル達には「山田に勝ちたい」とか「廃坑の町に再び明るさを」とか、がんばる理由が描かれているのに、明訓サイドにはそういうものがないんですね。そこら辺は初読時から漠然とちょっと変わってるな、という印象を受けていました。

この作品においては「ベースボールを愛してるから」以外の理由なんかいらない、むしろその点に純粋で無欲であり続ける方が勝つ、という理屈になってるんじゃないでしょうか。弁慶戦は、試合前に義経さまの挑発に乗っちゃったり、岩鬼に勝ちたくないナーなんて邪念があったのが敗戦の理由のような気がします。「あいつには負けたくない」とか「あいつは許せない、だから勝つ!」とか、そういういわゆる少年漫画的な戦うための理由付けが通用しないんですよね。むしろこの世界では、そういう理由で戦いに臨んじゃダメなんじゃないかな。むしろ、あの強敵と戦えるなんてファイトがムンムンわいてきたぞ~!的な(・∀・)そういう方が善戦したり勝ったりするような気がする。

もちろん水島先生的には、明訓を勝ち続けさせることがこの作品の目的ではなく、素晴らしいベースボールマン達の素晴らしく潔い散り際をどのように描くか、というのが真の裏テーマだったんだろうなーと推測しているので、そういう意味では勝ち負け自体は、時代劇的な意味での形式というかお約束のようなもので、そこにあまり深い意味はないんだろうなーとも思います。緒方くんは負けたが故に読者の胸を打ち、不知火は結局一度も甲子園に行けなかった故に私達の涙を誘うのです。笑。なにげに谷津くんの『負けるってこんなに悔しいのか』という言葉が好きです。

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このブログについて
ドカベンにハマって4年目となりました。水島ファンからするとまだまだ新参者ですがよろしくお願いします<(_ _)> 。ちなみにドカベンには某東京ローカル局のアニメ再放送(2008年1月~)でまんまとハマりました。里中かわいいよ里中。

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